「まだ4時なのに…また目が覚めてしまった。」
朝4時に目覚めてしまい、そのまま眠れなくなる――。
そんな早朝覚醒に悩んでいる人は、実は少なくありません。
私自身もかつて、毎朝4時頃に目が覚めてしまい、睡眠時間は足りているはずなのに日中に眠気やだるさを感じるという状態が続いていました。
今回は、朝4時に目が覚める人に共通して見られる3つの特徴と、その背景にあるメカニズム、さらに改善のためのヒントをご紹介します。
■ 1. 睡眠サイクルが早くなっている(体内時計の前倒し)
最も多い原因のひとつが、体内時計(サーカディアンリズム)が前倒しになっていることです。
例えば、夜10時に就寝すると、6時間後は朝4時。
一般的な成人の睡眠サイクルは90分周期で、1晩に4〜5サイクル。
つまり6〜7.5時間後に自然と目が覚めることはあり得るのです。
このように早寝すぎる生活を続けていると、自然と「早起き体質」になり、まだ暗いうちに目が覚めるというケースがあります。
対策:無理に早寝をせず、自分の適正な睡眠時間から逆算して就寝時間を調整しましょう。
夜9時台に布団に入る習慣がある方は、まずは30分〜1時間ずらしてみるのがおすすめです。
■ 2. ストレスや不安が原因で中途覚醒が起きている
朝4時の覚醒は、「まだ睡眠時間が足りていないのに起きてしまう」という点で、ストレス性の中途覚醒と位置づけられることがあります。
特に、仕事・人間関係・家族の問題など慢性的な心理的ストレスを抱えていると、脳が休まりきらずに浅い眠りが増える傾向にあります。
また、早朝はコルチゾール(目覚めを促すホルモン)の分泌が高まる時間帯でもあり、ストレス過多な人はこの影響を受けやすく、目が覚めやすくなります。
対策:就寝前に考えごとをしない時間を意識的に作ることが効果的です。
簡単なストレッチや深呼吸、寝る前日記などを習慣にすることで、脳のクールダウンと副交感神経の活性化を促します。
■ 3. 加齢・生活習慣・体調による影響
30代後半以降になると、深い睡眠(ノンレム睡眠)の割合が自然に減っていくため、睡眠が浅くなりやすくなります。
その結果、少しの物音や体の違和感で目が覚めるようになるのです。
また、以下のような生活習慣・体調も朝方覚醒の原因になります:
- 夜間のトイレ(夜間頻尿)
- 寝る直前の水分摂取
- 胃もたれ・逆流性食道炎などの消化器系の不調
- 枕やマットレスが体に合っていない
特に40代以降になると睡眠の維持力が下がると言われており、
「途中で目が覚めること=異常」ではなく、自然な変化の一部である場合もあります。
対策:夜間の水分摂取は寝る2時間前までに控える、
寝具を見直す、
日中の軽い運動や日光浴で体内リズムを整えるなどが効果的です。
■ 無理に二度寝をするべき?
朝4時に目覚めてしまったとき、「再び寝ようと頑張る」ことが逆効果になることもあります。
眠気が戻らない場合は、無理に布団にとどまらず、いったん起きて軽い読書や瞑想など静かな時間を過ごすのもおすすめです。
また、再入眠を促すためには、強い照明を避けて薄暗い場所にいることが重要です。
■ まとめ:原因を知ることで対処法は見えてくる
「朝4時に目が覚める」状態は、体内時計の乱れ・ストレス・加齢・生活習慣など、さまざまな要因が重なって起こる現象です。
自分がどのタイプに当てはまりそうかを確認し、生活リズム・環境・心のケアから、少しずつ整えていくことが大切です。
「また眠れなかったらどうしよう」と不安にならず、眠れないときの自分の扱い方を見つけることが、睡眠改善の第一歩です。